菱(ヒシ) ヒシをデザインした紋章。

ヒシはアカバナ科の一年草木。各地の池や沼などの湿地帯に自生する。
葉はヒシ形で、径約6Bあまり、ギザギザがある。夏は葉の間に、短い柄を持った白い花を開く。
 ガク、花弁ともに4枚。おしべ4本で花心に黄色い密槽がある。
  果実は四稜形。固い皮をかむり、両側に刺針状の突起をもつ。
種子は一個だが水底に沈めておけば越冬する。食用になる。

一般にヒシ形とよんでいるものは、平行四辺形で二組の対辺は、それぞれ等しい。
  一本の対角線によって合同な三角形に分けられる。

 このような形状のものを どうしてヒシなる名称でよぶようになったのでしょうか。
「緊々(ひしひし)」= 隙間無くぴったりと寄りつくさま。「犇々(ひしひし)」動作の勢いが激しいさま、ムチなどで激しく打たれるさま。 などの形容詞となっている。 また、厳しくビシビシとことを行う有様も指す。
  正しい形のものを激しくたたいたり、押しつぶす行動を表す言葉に「拉ぐ(ひしぐ)」。
 「車におしヒシがれる」「竹をヒシいで加工する」「高慢の鼻をヒシぐ」。
そして、不完全形を表す言葉に「エビツ」がある。「エビツ」もゆがんだ形を表す。
「ガタピシ」などという詞などは、ヒシを意識して生まれた言葉らしい。
「エビツ」のエはビツにくっつけられ、腰の曲がった状態のことで、その表現する形状から「蝦(エビ)」=「海老」になった。????「エビツ」が太古からの言葉だったかな???。

意味:
「押しつけられても潰れない」「厳しい状況に於いて自己を律する」などの意味が込められていると考えられます。

  ヒシ形の紋章は、正倉院の宝物などの世界の古代文化遺産に数多く散見されていますので外来文様と思われがちですが、上記ヒシという用語からもわかるように我が国に渡来したこの左右均整の取れた美しい象形に「菱形」という名称をつけ 紋章として「菱紋」としたものと思われます。

ひしがた{菱形}正三角形を二つ合わせた形が菱・正六角形を三等分した一つの形(正菱形) と記されているが「紋章」をこの菱のままで描くと菱の高さが低すぎて貧弱にみえるので、別な割り出し方(紋菱形)をしています。
    

     割り出し方 
(1):基本となる円を描き、これを垂線と水平線で四等分し、接点に円に内接する正方形◇を描く。その正方形に内接する第二の円を描く◎。外円と正方形の左右の接点と 内円を縦二等分している垂線との交点(上下)を結んだ線が菱の高さになる。
(2):正五角形の各頂点を順に ABCDEとしBD・CE線を引きその交点をFとする。ABFEが求める菱になる。 花菱・山口菱・入れ子菱などは「紋菱形」ですが、松川菱・三階菱は「紋菱形」ですと背が高すぎてバランスが悪いので「正菱形」で作図されています。